5/26 梅田シネ リーブル DRAGON2001 ブルース・リー復活祭 初日
“トーク イヴェント/鈴木館長のボディ ガード役 勝村淳さん(関西在住)来る!”
8時過ぎに映画館に着いたのだが、ファンの醸し出す特有のムードがむんむん漂っており(やだなぁ(苦笑))、かなり充実のグッズ売り場ではすでに激しい攻防戦が繰り広げられていた。筆者も雑誌やプレスシートなどを購入。特に前売り券に特典で付いていたマウス パットはなかなかの優れモンだった。『ドラゴン怒りの鉄拳』のシーンをモチーフにした今回のビジュアルはかなりいい。
勝村さんは一昨年の東京のイベントでもお会いしたが、本当に気さくで陽気な方である。映画の中では確かにボディ ガードという役柄で、いかめしい面持ちでセリフも殆ど無く、待機姿勢が多かったけれど存在感はなかなかで、よく見ると結構いっぱい映っていた。特に、いよいよロシア人格闘家ペトロフとの対決を告げる幕開け的シーンで、勝村さんが突進して放った正拳突きをブルース・リーが低くかわして、逆に左右のパンチを入れ、左手でゆっくりと押し倒すシーンは、アングル、表情ともブルース・リー映画の屈指の名
場面だと思う。
また、いくつかの殺陣は勝村さんがつけたもので、蹴り上げた刀が宙を舞って落ちてくるというシーンは明らかに座頭市の影響だという。
映画が9時からで、そのタイム テーブルは動かせないため、トーク イヴェント自体は、勝村さんの嬉しい配慮で早めに始められた。トークでは、ブルース・リーの印象や当時の思い出が実に興味深く語られたのだが、それ以上に勝村さん自身の人柄が楽しく、また力道山時代の前座試合の話などが面白かった。
ブルース・リーは来日した事がないと思っていたのだが、あっさりとそれは覆された。実は勝新太郎の『座頭市』のファンであった(『サイレント フルート』の盲目の導師などは明かにその影響下にある)ブルース・リーは、勝プロの事務所を訪れ、抗日映画を撮るので日本人のしかるべき俳優を派遣して欲しいと頼んだそうである。そして白羽の矢が立ったのがあの大魔神(の中に入っていた)橋本力さんとたまたまその時、事務所に来ていた勝村さんだったそうだ。
勝村さんは、香港でいっしょに仕事をした関係だろう、ブルース・リーのことを李小龍(リ・ショウルン)と呼んでらしたが、それが凄くリアルな感じで良かった。
で、そのリ・ショウルン、初対面ではあのような激しいアクションを身上とする俳優にはとても見えなかったそうで、小柄な2枚目の青年だったということである。
ただ橋本さんが元プロ野球選手、勝村さんはボディ ビルダーであると同時に力道山時代の日本プロレスで前座試合をやっていたそうで(笑劇の新事実。前座の試合は、普通の出来合いの試合とは違って(!)、本当に真剣勝負で(!)、ギャラは勝てば3000円、負けると1500円。そんな関係でモチロン、必死だったとか… う〜ん興味深い)、リ・ショウルンとしてはやはり香港クンフー スターの第一人者ということを見せるために、彼等を出迎えた啓徳空港で、リ・ショウルン アクション チームの俳優達を相手にいきなりデモンストレーションをやったそうである。“パン、パン、パァ〜ン!! ってね、本当に当てるんですよ。びっくりしましたねぇ…”
そしてその後も、話す事と言えば、格闘技のことばかりだったそうだ。
いずれにしても素顔のブルース・リーを知る数少ない日本人である。勝村さんにはこれからも頑張って、活躍していただくと同時に(悪役スターの養成所のようなお仕事をされているとのこと)、このようなイヴェントにもたくさん来てもらいたいものだ。
映画が終わると、即席のサイン会が始まった! で、筆者はその日着て行った『ドラゴン怒りの鉄拳』のTシャツにサインをいただいた。“小柄でも鍛えられているナァ…” という感じのガッチリとした体躯。大きな手で、握手してもらった。しかし、かえすがえすもマヌケだったのはビデオを持って行かなかった事だ。それが、いまだに悔やまれる。