| あび発見 |
それは八月はじめの土曜の夜。
部屋でクーラーかけてテレビ見ながらどっぷり寛いでいた私の耳に、何やら気になる声が。あ〜、子猫の鳴き声だ〜、どーしたのかなー?親猫とはぐれたのかな〜、などなど頭の隅で意識しながら10〜15分。窓を閉め切った7Fの部屋なのに、いつまでも執拗に聞こえてくる。
お母さん猫はどうして迎えに来ないんだ?通りすがりの人は、どうして何とかしてやらないの?うちより下の階の人は、もっとよく鳴き声が聞こえてるはずなのに、なんで誰も見に行ってやらないのよ!
ええい!窓を開けて覗いて見ると、道路際の植え込みの下に、小さな猫影が。見ちゃったらしょうがない。ご近所の外猫の子猫が、お腹を空かせて鳴いてるのかもしれないと、とりあえずカリカリを持って様子を見に行く事にする。
下に降りてみると、ん?鳴き声が聞こえないし、姿も見当たらない。無事に回収されたのかと、安心しながらも、ちょっと残念。子猫をかまいたかったな〜、未練がましく(笑)その辺をウロウロ。すると、あれ?また聞こえる、それもすぐ耳元で!なんと、傍らの木の、地上1mほどの所の枝分かれした所に登っていた!
「にゃあにゃあにゃあにゃあ」よく鳴くコだこと。カリカリを出して呼ぶと、降りてきた。あちゃ〜、人慣れしてるわ、私の手から直接食べる、野良猫じゃないわ〜。撫でても平気、抱いても平気。しまった!抱いちゃったよぉ。もなかがうちに来た時よりちょっと大きい、生後二ヶ月くらい?やたらと手触りのいい猫。捨て猫か迷い猫か?
「どーする?とりあえず今晩はうちに来る?」と抱きながらエレベーターに向かう。ちょっとジタバタする。「そっか、じゃあ、止めとく?」と、元の場所(木の上ではありません^^;)に降ろす。まだ「にゃあにゃあ」言う。「どーしたいのよ?」と、再度抱いて屋内へ。今度は静かにしている。
明るい所で初めてよく見てみると、きゃあ♪めちゃめちゃカワイイ!どーしよう?私の好みの色合いだわ♪きゃあきゃあ♪もぉ〜ダメですね、こうなると。
さて、部屋に戻ってもなかさんとごたいめ〜ん。
どちらも大きな反応は無し。拾いっこは全然なんにも気にしてないし、もなかも「なにこれ?」って顔で遠巻きに見てるだけ。とりあえず、台所の隅にゴハンと水とバスタオルを入れたかごを用意して、「ここにおっときや」と言い聞かせて、定石通りその晩はほおっておく事にする。
さて、次の日(たまたま日曜日だったんですねー)、取り敢えずシャンプー、そして、約一年振りの猫ノミチェック。うわっ!出てくる出てくる。飼い猫だったみたいなのに、どうしてこんなにいっぱいノミが付 いてるのよ〜(~_~;)。二日かけて約30匹捕殺したのでした。
二日目ぐらい。まだ目つきがちょっと緊張?
2,3日後、健康チェック&ワクチン接種のため獣医さんへ。
「子猫拾っちゃったんですぅ〜」
「どれどれ、ん?アビシニアン?おっと残念、シマが出てるか」そーです。拾いっこはどうやらアビシニアン混じり(獣医さんによると、80%くらいアビシニアンだそうな。変な数字^^;)だったようです。でも、やや丸顔で手足に縞があり、何より手足がミョーに太い(笑)。シッポも、長くて真っ直ぐだけど、これまたミョーに太い。犬なら、きっと大きくなるぞ〜と言うところなんですが・・・。猫の場合は?
寄生虫もいないし、健康状態は良好との事。念のためにフロントラインのスプレーをしてもらう。(ここのセンセ、結構新しモノ好き^^;。このスプレー、新製品だそうで、来る猫来る犬全てにシュワシュワしてはった。)さて、カルテを作る段になって名前を聞かれた。しまった!ちゃんと考えてなかった。
「あ、え〜と、じゃあ『あび』ってことで・・・」何て安直!でもでも、『あび』はアビシニアンの『アビ』じゃないんです。『アビゲイル』の『あび』なんです。『アビゲイル』っていうのは、犬や猫たちを守るために大人達や悪ガキどもを相手に果敢に戦う、強くてコワくて優しい女の子の名前なんです(これについての詳細は、機会があればまた^^;)。
こうして、あびはうちの家族の一員となりました。
もうすっかり「うちのコ」(^^)
状況を考えると、あの晩誰かが車で来て捨てて行ったのではないかと・・・。それにしてはノミがいっぱい付いていたのが不思議。でも、体はとてもキレイな状態だったし・・・。う〜ん、わからない。
あびは、アビシニアンの優美さと、和猫キジトラの愛らしさをあわせ持った、この世に二匹といない素敵な猫に育ちました(性格は、ちょっと・・・^^;)。もし、あびを捨てた人がいるんだったら、私は「ざまーみろ!」と言ってやりたい。
- To be continued -